名選手必ずしも名監督にあらず

「偉そうにしやがってお前は出来んのかよ!」

監督やコーチからの指導で時折𠮟咤激励を受ける事も多々あると思います。

仮に監督やコーチが現役時にそこそこ活躍していた過去を持っていれば、ある程度素直に話を聞くのですが、箸にも棒にも掛からぬ無名な現役時代を過ごしていた監督やコーチの場合、人はどうしても素直に聞くことが出来ません。

これでは折角の指導が無駄になるどころか、そういった負の感情はマイナスしかありません。

mental

活躍していた選手とは

才能の限界は遺伝ではなく体力」でも書きましたが、現役時代に活躍出来る一流の選手は努力を努力と感じることなく没頭出来ます。それこそある意味努力出来る才能で一般的な人とは思考や感覚が異なりますので、一流選手のアドバイスは時折理解出来ず、残念ながらあまり参考にならないことが多いです。

逆の言い方をすれば、一般的な人とは異なる思考や感覚をもっているからこそ、特別な存在になれていたとも言えますよね。ですので、そのような思考や感覚が異なる人の話を聞いても多少の参考にはなるかも知れませんが、全てを理解して自分に落とし込むのはとても時間のかかる作業です。

著名な方の例でいえば、プロ野球選手の長嶋茂雄さんです。

あの方のアドバイスはテレビでもよく流れておりますが、「パーンと」や「ぐわぁー っときてからスパァーン」など擬音や感覚系が多く、一般人がそれを理解出来るようになるにはかなりの時間を費やしそうです。

もちろん現役の指導者にもそのように擬音系を使われる方も多いですが、たいていはその後に細かく何処に「ぐわぁーっと」力を溜めて、何処から一気に「スパァーン」と力を開放する、など細かい説明があると思います。

なんてこと無い指導法かと思われるかも知れませんが、この後の細かい説明が出来るのと、出来ないのが指導者としての差です。

メンタルトレーニング

優れた指導者はインタープリター(通訳者・解説者)

人は誰もが自分しかわからないであろう趣味趣向や感覚的なものがありますよね。

最近の言葉でいえば、フェティシズム(実際に使われる言語としてはフェチ)が当てはまります。

フェティシズムは本来性的フェティシズムと精神的フェティシズムの2つがあり、一般的に知られているのが性的フェティシズムです。 これは本来、性的な対象ではないものに性的興奮を覚える行動です。このフェティシズムの言葉が一般化されるようになり、様々なフェティシズムを見聞きしますが、どれも他人には理解するのが難しい内容で、本人から説明を聞いても「なぜ?」と思うことが殆どです。

このフェティシズムが理解できない事と、一流選手のアドバイスが理解出来ない事はある意味同類に当たります。

フェティシズムについては、その感覚を持つ人の「なぜそのようなモノにフェティシズムを感じるようになったのか」を細かく紐解いて、わかりやすく説明をしてくれれば、そこまでに至った経緯をある程度理解出来ると思います。(普通はそこまでする理由も興味もないのでしません。)

一流選手の場合も同じで、その感覚を持つ人の「なぜそのようトレーニングなのか?」「なぜそのようなフォームなのか?」などを細かく紐解いて、わかりやすく説明してくれれば理解できます。

そして、向上心もつアスリートはそれを求めておりますよね。

それが出来るのが優れた指導者です。

スポーツでも勉強でもアイディアや発明をする先人がいて、その内容が世に通じるとなれば皆真似をするようになります。

そして先人になるのは殆どがTOPで活躍している一流の選手です。なぜならTOPで活躍していなければ、そのアイディアや発明が世に通じるという証明が出来ないからです。

優れた指導者は、先人が行うトレーニングやテクニックを見聞きし、それを解読します。もちろん先人とのコネクションがあるとは限らないので、メディアを通して画像だけで見る事なども多いです。そして、その解読した内容(先人意図するもの)を今度はわかりやすく噛み砕いて(言葉に変換して)教え子達にわかりやすい表現で伝えます(解説します)。

これが出来るのが優れた指導者です。

ですので、指導者の現役時代の成績は指導力にあまり関係ありません。

常に高いアンテナを立てて、新しい情報を取り入れ、それを検討検証し、わかりやすく噛み砕き、理解しやすい表現で指導してくれるのが優れた指導者の定義になります。

競技の経験がなくても

ここからは余談です。

一般的には過去にその競技をやっていた人がその競技の指導者になる事が多く、習う方もそういう指導者を求めますよね。

ここに疑問が生じます。ただ過去にその競技を行っていたという理由でその指導者になる。そしてそういった指導者を求めるのは安易すぎではないでしょうか?

過去では当たり前だった手法やトレーニングが、現在では否定されているものがあります。

わかりやすいのは「うさぎ跳び」です。

これは説明をするまで必要ないと思いますが、当時は信用して多くの方が取り入れていたトレーニングだったと思われます。最近の話題では、仰向けの状態から状態を起こす腹筋運動なども推奨しないトレーニングに選択されましたが、そういった情報をきちんと把握しているかが問われます。

「自分が現役の時は~」で全てを判断してしまう指導者は非常に怖い存在です。

勿論昔からある良いモノも沢山有りますが、新しい情報と、昔からある情報を吟味した上で判断出来る指導者でなければ、かえって経験者でない方が良い場合があります。

なぜなら、未経験者は現在から覚えなければならないので、今ある情報から勉強し始めます。

今から過去に遡って勉強しますので、自ずとどのようなモノが必要で、どのようなモノが必要ないかを判断できますが、過去で勉強が終わってしまった人の場合にあそれがありません。実際に、何年だったか忘れましたが中学生の確か100mだったと思いますが、全国大会優勝した子はどのクラブチームにも属せず、父親の指導のもとトレーニングをしていたのですが、その父親は陸上未経験者だそうです。

もちろん殆どの指導者は素晴らしい方々ですが、中にはそうでない方もおられます。

重要なことは、現在もその競技に対して惜しみない情報収集、研究をしているか?と言うことです。

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